剪定はお庭全体のバランスを見て、一本一本の樹木の枝を切ってやり、樹木の生長をこちらで管理することで、お庭全体をきれいにまとめあげる役割があります。
また、枝を切り、風通しや日射しをよくしてやることで、病気や害虫の発生を少なくさせる、健康的な環境をつくるという役割もあります。
実際にどの枝を切ったらよいのかというと、、、
- ひこばえ 幹の根元から吹き出している枝。
- 枯れ枝 枯れた枝。枯れそうな枝。
- 徒長枝 普通の枝より異常に長く伸びた枝。
- 立枝 横に伸びている枝の中から直立して伸びた枝。
- 胴ぶき 幹から出ている小枝。
- 逆さ枝 幹の方や下に向かって伸びた枝。
- 平行枝 2本同じ方向に平行して伸びた枝。
- からみ枝 主となる枝にからみつくように伸びた枝。
- ふところ枝 幹の付近から伸びた枝。(害虫の温床となるため)
考え方としては、これらの不要な枝を消去法で切っていくと思うとわかりやすいと思います。(あくまで木の全体をこまめに見ながら臨機応変に) 最後に全体をもう一度見て徒長枝が無いか確認します。
剪定の時期
- 夏季剪定
春から生長して伸びた枝を剪定して樹形を整えます。また、日射しや風通しを良くしてやります。
7月~9月頃。 - 冬季剪定
いらない枝を剪定して、樹木の基本的骨格づくりを目的に整えます。
12月~3月頃。
上記に述べたものはあくまで一般的な話です。実際こちら長岡地区ですと、冬になれば雪も降り、冷たい風も吹きます。気象条件が異なりますので私たちは、春に新芽が芽吹き、硬くなり、落ち着いた夏頃から秋口にかけてまとめて作業しています。
もちろん樹種や切り方により適期は異なりますので、その木に適した時期を選んでくださいね。
その1例として、、、
- ツツジ類
花が終わる頃。(来年の花芽をつける前という意味で) - サルスベリ
囲い時期か、囲い外しの頃。(春に新しく伸びた枝に花芽をつけるため) - 常緑樹を強く剪定する場合
冬傷だと弱る恐れがあるので、秋を過ぎた頃は避け、なるべく春過ぎの葉が硬くなった頃から夏頃が良いです。
フジ(マメ科フジ属)の剪定
古くから親しまれている落葉性つる植物です。
花芽を作るための思い切った剪定は冬季間が適期です。・・・夏に伸びるツル(枝)は、多少邪魔になっても、むやみに剪定しないで十分に伸ばしてください。
花芽は初夏から伸びたツル(枝)の元の部分につく性質があるため、時期をかまわず邪魔にして切っていると花芽はつきません。図のように3~5芽残して剪定します。
(残った目の中から元に近い芽が花芽に分化して翌年花を咲かせます。)
また、その先の芽はツルになって成長しますので、翌年には同じように元に近い部分を3~5芽残して剪定します。
フジの花芽のつき方と剪定図解
- 時期をかまわず切ってしまうと、花芽が出来づらいので注意!
- 葉のついている間は、枝を自由に伸ばしてやるとよい
- ツルは葉を落とした後、元から3、4芽残して切るとよい