庭木への施肥について

庭木への施肥

≪肥料は庭木の栄養剤≫
大切な庭木の体質を強化して丈夫な樹木に育てあげるためには、その成長過程で肥料を与える必要があります。また、植え付け直後などの根をしっかり張る前の樹木に肥料を与え過ぎると根が傷み樹木が弱ってしまう事もあるので時期や量など適切に施したいものです。
 バランス良く施肥されていても、根が傷んだり弱っていると十分な養分を吸収ができないので、施肥と共に根の状態にも注意しましょう。

肥料の3大要素

植物の生育に必要な養分は10数種類ありますが土の中に大量に不足するものとして
チッ素(N)   リン酸(P)   カリ(K)
があげられます。この3つの成分は植物が健全に成長するためには欠かせない成分で、その主たる役割は下記の表のようになります。

肥料成分 主な働き 多すぎた場合 不足の場合
チッ素
(N)
葉の色を濃くし葉を大きく、茎を太く高く、生育を促進させる。「葉肥」 葉色が濃くなり過ぎ、枝が徒長し、病気にかかりやすくなり花つきが悪くなる。 葉色が悪くなり、生育不良になる。
リン酸
(P)
花つきや結実を促進させる。
「花肥」または「実肥」
鉄、カルシウムなどと結合して土中に残りやすい。やり過ぎの害はあまりない。 花数が減少したり、開花や結実が不良になる。
カリ
(K)
主に根や葉茎の発育を促進し、抵抗力をつける。
「根肥」または「茎肥」
石灰や苦土の吸収をさまたげる。 葉の先端が褐色になり、ひどいと落葉する。
根が発育不良になる。

 これらの肥料成分が欠乏すると植物の成長に悪影響を及ぼすだけではなく、様々な病害虫に対する抵抗力が弱くなります。

施肥の時期

元肥
(基肥)
庭木を植える時に植穴の底に緩効性肥料を入れます。根と肥料が接触していると根が痛みますので元肥の上に土を盛ります。
お礼肥 花の終わった後や果実を収穫したあとに樹勢を回復させる為に与える肥料です。すぐに効果のあらわれやすい速効性肥料を与えます。
追肥 一度に多く肥料を施しても意味がありません。適切な時期に数回に分けて施肥する必要があります。後から施す肥料を追肥といいます。
寒肥 春、庭木の生育が旺盛な時期に効き目が現れる様に冬の間に与える肥料。緩効性肥料が適しています。1月~2月
芽だし肥
(春肥)
春の萌芽期に根の活動が盛んになる頃、施す肥料。萌芽や枝の伸長を助けるために与えます。効き目の速い速効性肥料を与えます。3~4月
秋肥 9月頃に花芽の充実や、耐寒性を付けるために施す肥料。リン酸やカリ分の多い緩効性肥料を与えます。
置肥 鉢植えの場合、鉢の回りに置いて散水のたびに肥料成分が溶けて肥料の効果が出るようにする肥料です。
水肥 水やり代わりに施す液体肥料です。育苗期や肥料切れを起こした時に与えます。主に鉢花などで希釈して与えるものと、そのまま使用するものがあります。

肥料の方法

環状施肥

環状施肥

木のまわりに深さ20㎝から30㎝の溝を掘り、肥料を与える方法。
溝の位置は枝の先を目安にする。

つぼ状施肥

つぼ状施肥

木の周りに深さ30㎝から40㎝ほどの穴を掘り肥料を埋めていく方法。
木と木の間がせまい時や、生垣などに行う。

放射状施肥

放射状施肥

根と根の間に沿って放射状に溝を掘り肥料を与える方法。
主と浅根性の樹木に行われ、溝の位置は年ごとに変える。

他にツツジなどの植え込み、寄せ植えは肥料を根本にばらまく方法もあります。

肥料の種類

  • 有機質肥料と無機質肥料
    • 有機質肥料
      堆肥、油かす、鶏糞、草木灰など、動植物を原料とする有機質の肥料。土の中の微生物などで分解するので土質の改良などにも役に立つ。おもに緩効性肥料とされる。
    • 無機質肥料(化成肥料)
      さまざまな肥料原料を配合し科学的に合成された肥料。N-P-Kの3大要素を中心に配合され、その割合により特色のある効果を持つ。施肥の時期や量を間違えると根を傷める恐れがある。一般的に速効性肥料とされるが緩効性の物もある。
  • 緩効性(かんこうせい)肥料と速効性肥料
    • 緩効性肥料
      ゆっくりと効果が表れる肥料。最近では表面を被膜でコーティングし、肥料の効き目を人工的にコントロールしたものなどがある。
      効果の持続が長く、形状は固形が多い。
    • 速効性肥料
      効果がすぐにあらわれる肥料。効果の持続が短い。形状は液体と水に溶かす粉末タイプもある。
  • 単肥と複合肥料
    • 化成肥料で成分が一つだけなら単肥、成分が二つ以上含まれている肥料を複合肥料という。ホームセンターで販売されているほとんどが複合肥料。